作品紹介
研究、経済、感染者。すべて怠るな。
「Pandemic and Economy」は蔓延を始めた感染症を終息させる事が目的のカードゲームです。しかし、感染症だけに注視するのは危険な選択です。感染症研究、経済対策、感染者への対応という3つの要素へ適切な予算配分を行う事が醍醐味のゲームになっています。
時はグローバル化の進んだ現代。
あなたは国家を動かす大統領あるいは首相である。
国土は民に満ち溢れ、港には無数の船舶が毎日欠かすことなく到着している。
我々がより良い生活を送る為には必要不可欠ではあるが「見えない脅威」にとっても、これほどまでに良い環境は存在し得ない。
彼らは文字通り人の手によって「輸送」されているのだ。
あなたがその現実に気付いた時、既に国内は「見えない脅威」に侵食されているのであった。
脅威に対し、人類で結束し対抗するのだ。
しかし、国際社会に友人という概念は存在しない事を忘れてはならない。
立ち上がれ。人類の敵を打ち倒すために。
ゲーム解説
あなたの目的は他の国家(プレイヤー)より早く、ワクチンを完成させて感染者を0にすることです。
ワクチンの作成には研究を行う必要があり、大量のお金もかかります。
お金を集める為には国民と経済が重要です。
国民を死なせてしまえば、納税してくれる人が減ります。
経済を弱らせれば、国民一人毎の収入が減ります。
故に感染症研究、経済対策、感染者への対応が重要なのです。
ゲームの流れ
埋め込み動画ですと、どうしても小さくなってしまいますので、PCでのご視聴もしくはフルスクリーンでのご視聴をおすすめしています。
・プレイヤーの行動
1、感染の処理
2、手札の補充
3、イベントカードを表にする
4、納税の処理
5、メインフェイズ
(研究カードの使用、手札の交換、感染者治療)
6、死亡の処理
以降、1に戻り繰り返し。
・研究Lv
研究レベルがあがる事による恩恵は2つです。
ワクチンの作成費用が下がる。
感染者治療の費用が下がる。
レベル1ではワクチン90、感染者治療9のお金が必要です。
レベルが1上昇する毎にワクチン30、感染者治療3ずつ必要な費用が下がります。レベル上限は3です。
研究カード

研究カードは、プレイヤーがお金を使用して発動することが出来るカードです。全てのプレイヤーに効果があるものや使用したターンに効果があるものなど、様々な効果を持ったカードがあります。
国家状況表

国家状況表は、プレイヤーの国の経済や研究の進み具合を確認する事が出来る表です。それぞれのレベルの上下降はゲーム中のカードの効果などで変動します。
また、研究レベルは勝利条件であるワクチン作成に大きく関わる要素です。
カード各種
フレーバーテキスト
多くのカードにはフレーバーテキストがあります。
研究カードは下部、イベントカードは右側にある文章です。
これには感染症に関する内容や国連、その他さまざまな内容が書かれており、本作品の世界観にプレイヤーを引き込み、感染症などへの興味関心を惹かせるという目的があります。
制作動機
本作品には2つの目的があります。
「若年層の感染症に対する意識の向上を促すこと」がその一つです。
新型コロナウイルスが流行を始めていた2020年の春には構想があり、最終的には個人で出来る行動としてゲームを制作する事にしました。
公的機関や企業の調査によると若年層の新型コロナへの意識が低いという結果が出ていました。私はこれを問題と認識し、本学で得た知識を活かして若年層が手に取りやすいゲームという形で制作を行うこととしました。
本作品の意義は感染症が収束した後にもあります。
私達は数年もすれば過去にあった脅威や災害を忘れてしまいます。
これらを知らない人が生まれます。
そういった人々を減らす為に「感染症への継続的な意識向上を促す」というもう一つの目的を以って本作品を制作しました。
あとがき
ここまでのお目通し、誠にありがとうございます。
最後にあとがきを残させていただきます。
興味のある方はどうぞお読みください。
さて、感染症を扱うゲームというのは意外と沢山あります。
感染症を止めるもの、図上演習に近いもの、感染症を広げるものまで。
多種多彩なゲームがデジタル、アナログ問わず発売されています。
この様な状況で、単純に感染症を止める内容のゲームでは二番煎じになってしまうことが容易に想像が出来ました。
そこで、ただプレイヤーを協力させて感染症を倒すのではなく、
プレイヤー同士も敵同士であるという一工夫を入れました。
これにより、ただ感染症を収束させれば良いのではなく、誰かと協力した方がより早く感染症を収束させられます。
ただ、協力した相手も得をするため、他プレイヤーを勝利させない為の立ち回りも求められます。
(ボードゲームのカタンに近いものがあると個人的には思います)
これはプレイヤーが首相、大統領(国家)であるという設定に絡めたものです。
もしも、感染症を最も早く収束させることが出来れば、その後の世界で優位性を確保出来るでしょう。
逆に他国(他プレイヤー)が感染症を収束させてしまえば、その後から感染症を収束させたとしても、優位性は既に失われています。
故にゲーム的には敗北となるのです。
とはいえ、相手を妨害するカードはありません。当然です。
そんなことをすれば、国際問題になるでしょう。
本作品の目的としても、妨害だけは存在してはならないのです。
あくまでも(建前上は)協力ゲームなのです。
他プレイヤーと協力するか、一人で進むかの葛藤と他プレイヤーとの交渉を皆さんに楽しんでほしいと思っています。
また、本作品にて感染症やその他の知識を得たことで、そういったものに興味、関心を持って頂ければ、本作品の制作は大成功だと言うことが出来ます。
最後に、本作品が感染症に対する警鐘の一端を担うことが出来れば、これほど嬉しい事はありません。
また、ご指導いただいた金村先生、共に1年強を駆け抜けた空間表現研究室の皆さんには、この場を借りて感謝させて頂きます。
本当にありがとうございました。
ここまで、ご覧頂きまして誠にありがとうございました。
作品概要
正式名 | 若年層の感染症に対する意識を向上させるための カードゲームの制作 |
タイトル | Pandemic and Economy |
ジャンル | 感染症対策戦略カードゲーム |
プレイ人数 | 1~4人(3人以上推奨) |
おまけ:個人的おすすめ作品
以下の作品につきまして、
私は全く関わっておりません。
個人的にぜひ見て頂きたい素晴らしい作品へのリンクになっています。
ボタンを押すと、新しくタブが開きます。
勝手に掲載させて頂いていますので、問題等あればご報告ください。
原久子2021-02-10T16:59:53
ゲーム解説の「目的」の部分ですが、これはゲームの概要の解説としては理解できますが、「目的」というタイトルに違和感を感じました。これは金村先生に見てもらってから提出されたものですか?
長畑柊矢2021-02-11T18:55:33
制作者の長畑です。返信が遅くなり申し訳ありません。
コメントありがとうございます。
当該箇所ですが、確かに違和感のある表現であったため、簡単ながら修正させて頂きました。
本ページの内容に関しましては、直接会ってご指導頂いた等の積極的なものではありませんが確認して頂いていたと認識しております。
ご教示いただきありがとうございます。